スーパーで売られている「無添加」と記載された食品の表記を見ただけで、どんな原材料が使われているのかを確認もせずに、「体によさそう」と思って購入していませんか?
実は、「無添加」と記載された食品であっても、記載されている「原材料」を見ると、見慣れない名前が記載されていることがあります。
その原材料の中には、「食品添加物」として取り扱われていないものの、化学的に合成されたものなどが使われていることがあります。
「食品添加物」は、厚生労働省によって指定されていますが、「化学合成されている」ものであっても食品添加物に指定されていない物質があるのです。
つまり、「無添加」と記載されている食品であっても、食品添加物に指定されていない原材料が使われているというだけであって、必ずしも安心できる原材料が使われているとは限らないのです。
ということで、今回は、「無添加」と謳っている食品によく使用される安全性に懸念のある原材料についてお話したいと思います。
この内容はYouTubeでもまとめています。「読むのは面倒くさい!!動画で見たい!!」という方はこちらをどうぞ!!
「食品添加物」として取り扱われないヤバい原材料
結論から申し上げますと、安全性に懸念のある原材料は次の4つです。
- 酵母エキス
- たんぱく加水分解物
- ショートニング
- ぶどう糖果糖液糖
これらはすべて「食品添加物」ではなく、「食品」として分類されています。
それぞれについて説明していきます。
酵母エキス
酵母エキスとは、うま味成分のことで、食品添加物の「調味料(アミノ酸等)」と同じ目的で使われるものです。
この酵母エキスを使用している食品は数多くありますが、食品添加物には該当しないため、パッケージに「無添加」と記載することができます。
酵母エキスは、原料の酵母を酸やアルカリなどで破壊し細胞成分を抽出した後に粉末化したもので、その化学的な製造過程に安全性が懸念されています。
また、原料の酵母自体も、ビールなどの製造過程で出る酵母の残りカスを使用しているなど、酵母エキスは、原料や製造過程が明瞭ではないため、完全無添加生活を求めるなら、避けた方がよいかもです。
たんぱく加水分解物
続いては、たんぱく加水分解物です。
こちらも酵母エキスと同様に、「無添加」と記載された食品に使われがちな原材料になります。
たんぱく加水分解物とは、
動物性たんばくや植物性たんぱくを酵素や塩酸で分解したもので、食品に加えて旨みやコクを出すための調味科です。
原料に塩酸を反応させる過程で発生する塩素化合物には発がん性が認められていて、WHO(世界保健機関)も“安全許容が設定できない”としており、人体へ悪影響が懸念されます。
また、「食品の裏側」の著者である安部司氏は同著において、こう指摘しています。
『たんぱく加水分解物をたっぷり使った加工品の濃い味に慣れてしまうと、舌が麻痺し、本物の味がわからなくなってしまい、たんぱく加水分解物の旨味を「美味しい」と感じてしまう。たんぱく加水分解物は、子どもの舌を崩壊させる「味覚破壊」を引き起こす』
として、たんぱく加水分解物ついて、警鐘を鳴らしています。
ショートニング
続いては、「ショートニング」です。
「ショートニング」は、クッキー、ケーキなどのお菓子やパンなど、身近な多くの食品に使用されています。
「食品添加物」ではないため、「ショートニング」を使用した食品でも「無添加」と謳うことができます。
ショートニングには
- 食感をよくする
- ケーキやパンを膨らみやすくする
などの効果がありますが、
- バターやラードの代用品として使える
など、低コストで製造できるというメリットもあるため、多くの食品に使われています。
ショートニングを摂取することによって、
アトピーや鼻炎などアレルギー症状の悪化、動脈硬化、心筋梗塞など心臓疾患や、悪玉コレステロールの増加などの生活習慣病のリスクを高めるほか、不妊症や認知機能の低下など、様々なリスクを増加させますが、これらのリスクは、ショートニングに入っているトランス脂肪酸という物質によって引き起こされます。
トランス脂肪酸とは、油脂を作る途中に発生する物質のことです。
アメリカ食品医薬品局によると、食事からトランス脂肪酸を除けば、心臓病や心臓発作による死亡のリスクを減らせると報告しています。
また、WHO(世界保健機関)では、トランス脂肪酸は心臓疾患のリスクを増加させるため、摂取量を「全カロリーの1%未満にする」ように勧告しています。
アメリカではトランス脂肪酸が危険だということが十分に広まっているため、食品にはほとんど使われていませんが、日本では、トランス脂肪酸は、未だに使用されているので、個人のリスク管理が必要となります。
異性化糖
続いては「ぶどう糖果糖液糖」に代表される異性化糖です。
ぶどう糖果糖液糖とは、
別名「異性化糖」と呼ばれている甘味料です。
異性化糖は、砂糖よりも価格が安いうえ、液体なので、砂糖と違い、製造過程で溶かす必要がなく、作業性がいいので、ジュースやお菓子など多くの加工食品に使われています。
指定された「食品添加物」には該当しないため、「無添加」と謳うことができます。
ちなみに異性化糖は、
- 果糖含有率(糖のうちの果糖の割合)が50%未満…ぶどう糖果糖液糖
- 果糖含有率が50%以上90%未満…果糖ぶどう糖液糖
- 果糖含有率が90%以上…高果糖液糖
- 上記の液糖に10%以上の砂糖を加えたもの…砂糖混合異性化液糖
に分類されます
異性化糖を摂取すると、急激に血糖値が上がります。
砂糖は、体内でぶどう糖と果糖に分かれて吸収されますが、異性化糖は、最初から分かれているため、血糖値が跳ね上がるのです。
ぶどう糖果糖液糖が使用されたジュースの飲みすぎにより、最近では小学生でも糖尿病になる子供が増えています。
その他、異性化糖の原料である「とうもろこし」が「遺伝子組み換え作物」が使われている可能性が高いということも懸念されています。
原材料に「ぶどう糖○○」と記載があったら、なるべく避けた方がよさそうですね。
まとめ
以上、「無添加」と記載された食品に見かける4つの原材料でした。
「かなり危険」「絶対避けるべき」という原材料ではありませんが、完全に安心できるものばかりではないようです。
あまりにもこだわりすぎると、食べるものが本当になくなってしまうので、気にしすぎないようにはしたいものですが、原材料を確認しつつ、少しずつでも摂取量を減らしていければいいですね。
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